2008 年 12 月 12 日
先述した青森の映画祭は、僕にとって貴重な経験となりました。
主演女優賞と最優秀賞をいただき、青森へ足を運んだ仲間と喜びを分かち合うだけではなく、当時一緒に作った仲間達にも良い報告ができて、大変嬉しく感じました。
打ち上げでは、この秋に青森で撮影された「ウルトラミラクルラブストーリー」の横浜監督やプロデューサーの方から、映画制作に関する色々な話をお聞きしました。
「カヲリの椅子」編集大詰めの今、このタイミングだった事が奇跡的でした。編集していると、どうしてもひとりよがりになり、自分の視点でしか観られなくなります。客観的な判断ができなくなります。でも改めて、映画を作る意味や目的など、映画制作全体に伴う姿勢みたいなものを実感し、その感覚を編集に活かそうと思いました。
僕にとって嬉しい出来事が、もう1つあります。
長野県上田市にて開かれる、第1回別所温泉ゆけむり映画祭で、一昨年制作した「See you」という作品が、1月頭〜3月末日まで、上田市内の駅待合室で上映されます。
「See you」は、うえだ城下町映画祭2007にて審査員賞をいただいたのですが、それがきっかけでこの企画にも参加できる事になりました。不特定多数の目に留まる環境で、同映画祭と若手制作者PRが目的の、ユニークな企画です。
映像化事業もそうですが、地方自治体が映画表現に興味を抱き、チャンスを与えていただく機会が多くあります。本当にありがたい事です。その分僕たちは、幅広い意味で、おもしろい作品を作らなければなりません。
他県の映画祭の方々から、ショートストーリーなごや映像化事業へ応援のお言葉や、作品の完成を楽しみにしているといった期待のお言葉を多々いただきました。今回の作品も、名古屋市から発進し、より多くの人々に観てもらえたらなぁと思います。
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2008 年 12 月 2 日
12月に入り増々寒くなりましたが、2日間だけ青森に行く事になりました。
昨年制作した「Loved Letter」という作品で、青森の映画祭よりお声がけ頂きました。
突然決まった事なので準備に戸惑い、何人かの方々にご迷惑をおかけしてしまいました。本当に申し訳ありません。
これまで5本の映画を作っているのですが、前作にあたる「Loved Letter」が、僕の一番好きな作品と言えるものです。
「ショートストーリーなごや」の監督選考の際にこの前作を提出したのですが、熊澤監督からお褒めの言葉を頂いた事が、「カヲリの椅子」を制作する大きな自信につながりました。
前作主演の高木公介さん、脚本・撮影の武井彩乃さん、MA・音楽の高山英丈さんも、引き続いて今回の制作に携わっています。また今回の制作で初めて知り合った人達も、前作を気に入ってくれた人が多いのです。
自分の中でも、ここで学んだ事がたくさんあるなぁと感じる作品なのです。
「カヲリの椅子」については、まだまだ制作途中なので客観的になれません。僕としては勿論、前作以上に好きになれる作品にしたいです。
旅行にはあまり行かないのですが、昨年から映画祭関係でちょこちょこと遠出する事が増えました。作品を通して、人と出会えるのはすごく素敵な事です。編集途中の良い気分転換にもなるし、今回の作品の制作の励みにもなります。ただ、初めて冬の東北地方に行くので、寒さが心配でなりません。
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2008 年 11 月 21 日
編集を、ただただ1人でやっています。
編集はたしか、10月半ばから始めました。最初の頃はなんだか全然うまくいかず鬱々と悶々としていました。進まない時は、本当に全然進みません。どこかがうまくいっていないのは確かですが、でもそれがどこなのかわからない、という状態が続きます。
でも最近は、なんとなくですが、いい調子で進んでいる気がします。
そんな孤独作業の中、音楽打ち合わせのために久し振りに東京に行きました。
以前から一緒に映画を作っている、高山英丈さんに「カヲリの椅子」の音楽をつけてもらいます。
編集途中の映像はなるべく誰にも見せたくないのですが、音楽打ち合わせは別です。どんな音楽をつけたら盛り上がるのか、よりシーンが引き立つのか、一緒に考えるととてもワクワクします。
僕は楽器の演奏は全くできません。楽譜も全く読めません。でも聴く事は大好きです。それに、音楽が完成して自分が編集した映像にのせた瞬間が、一番感動します。
どんな音楽がつくか僕も楽しみです。音に負けないような映像にしなくちゃと思いました。

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2008 年 11 月 4 日
「カヲリの椅子」が、10月末にクランクアップしました。
クランクインから、約2ヶ月経ってのクランクアップでした。
すごく、長かったです。
最終日の日程が直前に決まった為、スタッフが少人数での撮影になってしまいました。本当ならそのまま打ち上げをしたかったのですが、そっちは不完全燃焼です。ですが撮影は、無事終了できました。
ひと区切りなので、これまでお世話になった方々にクランクアップ報告のメールさせて頂いたのですが、その人数の多さに改めて気がつきました。本当に、たくさんの方々にお世話になりました。
スタッフ達は皆この作品に関わって、楽しかったとか、勉強になったとか、新しい発見があったと言ってくれました。中には、失敗もして悔やんでいると言う人もいます。
名古屋での映画制作を通して、貴重な経験ができたと喜んでくれるキャストやスタッフがいること。映像化事業が生み出すのは、作品だけではなく、個々人の体験も然りです。改めて、機会を与えてくださった主催者の方々に感謝致します。
これから本格的に編集作業に入ります。
編集は、基本的に孤独な作業です。
けれども、ポスプロから新たに、お世話になる方々もいます。編集でも新しい発見があります。現場での皆の努力が無駄にならない様、精一杯頑張ります。
映画「カヲリの椅子」撮影に関わった皆様、本当にお疲れ様でした。
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2008 年 10 月 23 日
映画は、作り始める前に想い描いていたものと、実際にできあがるものがイコールでは無い創作物だと思います。たくさんの人が集まって、色んな条件が重なり、偶発的な何かが必ず生まれます。
撮影を始める前にシナリオを一応完成させたのですが、撮影現場ではそこで生まれたものを積極的に取り込み、逆に予定していたものを削る事もあります。また撮影の合間には、演出は勿論、シナリオも再び考え直したりしています。
今、半年位前に書かれた初稿を読むと、現段階でのシナリオと違う部分が結構あって、改めてこの半年間の、自分自身の軌跡を振り返る事ができます。
撮影が終われば映画はほぼ完成と考える方もいらっしゃりますが、僕の場合はそんな事はありません。やっと折り返し地点に辿り着いたという段階で、編集でもまた再びシナリオと向き合います。構成やつなぎ方を変えるので、編集でも色んな事が変わっていくのです。本当に、映画とはやっかいな生き物です。
そんな感じで映画の方は随時更新されながら制作していますが、ブログの方はなかなか更新せず、本当にすみません。実行委員の方からは、よくブログのペースダウンを指摘されるのですが、いつも遅れてしまっています。でも制作の方は、キャスト/スタッフ共々真面目に取り組んでいるので、皆様ご期待下さい!
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2008 年 10 月 3 日
秋になりましたね。急に涼しくなりました。
「カヲリの椅子」の夏のシーンを、涼しくなる前に撮り終えられて良かったなぁと思ってます。もし撮り終えていなかったら、役者の方には寒いのを我慢してもらって、秋に夏用の服を着てもらって撮るしかないのです。
しかし、今回は高齢の方に出演していただいてるので、体力的に厳しい事はどうしても避けたかったのです。
カヲリ役と富子役のお二人は、映像での演技が初めてという事だったので、8月中に入念なリハーサルを行いました。その際、僕があまり年齢の事を考えずに行ってしまい、リハーサル翌日にお二人とも体調を崩されてしまった事がありました。
それで非常に反省して、現場ではスタッフに、高齢の方には特にケアに気をつけるよう、事前に打ち合わせしました。
それでもやっばり、多少無理強いしてしまいましたが、何とか健康を維持してやれています。
カヲリ役の水谷さんは、リハーサルを経て、演技がもの凄く良くなって、現場でも全然緊張せずに演じられています。映画「カヲリの椅子」は、水谷さんがカヲリ役にキャスティングされた事で、方向性が定まったとも言えます。僕の抱くイメージになるのではなく、水谷さんらしいカヲリを生み出して貰ったと言えばよいのでしょうか。さらにご自分の魅力をどんどん出してくれるので、とても良い映像になっています。
富子役の中村さんは、リハーサルの早い段階で富子を演じるコツを掴まれた様でした。中村さんが演じれば何でも富子に見えてしまいます。
中村さん自身が、非常に面白いおばあちゃんです。
ところ構わず「あんた、お菓子食べない?」とすぐに飴やお煎餅を差し出してくれます。撮影の合間に時間があいた時、ふらぁっと散歩に行かれて、携帯電話を持たれてないので行方がわからなくなってしまった事もありました。最近まで、監督が僕だという事も理解されていなかったみたいです。(カメラマンの事を監督だと勘違いされていたようです、僕は一体何だと思われていたのでしょうか?)
今回初めて、違う世代の方と一緒に映画を作っています。
色々と『違うこと』もあるのですが、この映画を完成させる為に頑張る気持ちや、熱意みたいなものは同じの様な気がします。それからお二人とも映画初出演で、おそらく作業の細かい部分までは理解されていないのですが、若いスタッフと一緒にやる事が楽しいと言ってくれています。
おばあちゃん達と若者達が、同じ空間で共同作業している事が、今回の現場の面白さだと思います。
映画も、幅広い年代の方々が楽しめるような作品にしたいものです。

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2008 年 9 月 24 日
以前、物語の主要人物となる カヲリ・富子・広岡 のキャストの方々をご紹介しましたが、今回はその他の出演者の方々をご紹介します。
カヲリの息子役には、高木公介さん。東京で活動している役者さんです。
シナリオやキャスティングで悩み、映画版「カヲリの椅子」の方向性を探っていた頃、僕のような若者がこの映画を監督する意味とは、という事を考えていました。その結果、若い世代の視点というものを盛り込もう、と思ったのです。
高木さんは、以前から一緒に映画を作っている気心知れた仲です。遠隔ではありますが、親を施設に預ける息子の心情について、じっくりと一緒に考える事ができました。
若い介護職員役に、岩崎彩さん。大学生で、普段は映画のサークル活動を通して女優をされている方です。
主要キャストは年配の方々の中、ぱっと画面を色鮮やかにしてくれる様な、若さ溢れるとてもかわいい方です。
岩崎さんとは撮影で初めてお会いしました。どんな演技をするのか結構ドキドキだったのですが、独特の雰囲気をお持ちで、単に明るく元気なだけではない、ゆるやかな雰囲気を画面の中で出してくれています。
理容師役に、杉山彦々さん。東京にお住まいの役者さんです。
青山真治監督の「SAD VACASION」や冨永昌敬監督の「パビリオン山椒魚」など、僕の大好きな映画にご出演されている方です。それまで一方的に知っている1ファンだったのですが、知人を通してオファーしたところ快く引き受けていただきました。
1シーンのみのご出演ですが、コミカルな演技は映画の中でほどよいスパイスとなっています。アドリブをきかせてくれるので、監督としては見ていて非常に面白かったです。また、撮影の合間に勉強になる色々なお話をしていただき、それもまた嬉しかったです。
分家の夫役に、岩崎久央さん。妻役に佐久間孝子さん。お二人とも、広岡役のおぐりまさこさんと同じN・A・C名古屋という事務所に所属されている役者さんです。
お二人とも舞台等で経験を積まれている事もあって、しっかりした演技をされてリハーサルも非常にやりやすかったです。分家の夫と妻は、カヲリやカヲリの息子にとって傍観者の視点。僕はこのお二人が出演するシーンは他のシーンと比べて、より観客に近い、そして違和感があるように描きたいのです。
撮影がこれからなので、どういう風に撮ろうか今も色々と考えています。
以上が、「カヲリの椅子」のキャストの方々です。
皆さん、スクリーンでのこの方々の登場を楽しみにしていて下さい!
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2008 年 9 月 20 日
ながらく更新せず、お待たせ致しました。撮影準備中は色々な方々とメールでやりとりしていたのですが、撮影が始まると電話連絡ばかりだった事もあり、パソコンにはあまり触れていませんでした。久々にメールボックスを開いたところ、実行委員会の方からブログ更新の催促メールをいただいていた事に気がつき、今慌てて書いています。
撮影現場というのは、本当に色々な事が一気に起こって、普段の生活よりも何倍も頭を回転させて行動するけど間に合わない、という感じです。僕はその日どんなカットを撮ったのかも覚えていなくて、後日改めてラッシュを見て、あぁこんな感じだったなぁと思い出します。
撮影したものについてもそんな感じなので、どんな現場かを皆さんにご紹介しようと試みたものの、どう説明すればいいのか良くわかりません・・。
とにかく撮影は順調に進んでいます。
撮影初めは、大学時代の友人達が来てくれました。撮影前日に東京から来てくれた皆と会った瞬間、なんだか安心して感極まってしまいました。僕なりに、新しい場所でそれまでに無いスタイルで挑む撮影に、多少の不安があったのかもしれません。久々の再会が嬉しくて、翌日撮影なのに飲みまくってしまいましたが、彼らは現場では即戦力となり、非常に心強かったです。実際、彼らの技術的サポートがなかったら、撮影は全然進まなかったんじゃないかなぁと思います。
最近の撮影は、名古屋市や近辺在住のスタッフで進行しています。準備期間から一緒に動いていたのですが、撮影中の方が皆で一体となって一つの作品に向かっていってる感じがします。この映画化事業の主旨を考えると、名古屋の人達と作るという事も、一つの重要なポイントです。でももっと個人的なレベルで言えば、「カヲリの椅子」を制作するにあたり、名古屋で新しい映画仲間と出会えた事が本当に嬉しいです。
皆で一緒に、残りの撮影も頑張ります。
一枚写真をご紹介します。先日、円頓寺商店街近くのHAIR SALON ハットリ さんで撮影させていただいた時、皆で撮ったものです。

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2008 年 8 月 22 日
「カヲリの椅子」が、もうまもなく、クランクインを迎えようとしています。
監督決定後、いろんな人と知り合い協力して、準備を進めています。
僕は愛知県出身ですが、東京の大学に進学したので、ずっと東京を中心に自主映画を制作していました。
東京にいた頃は、同じように映画好きの友達を誘って作っていたのですが、こっちには映画制作仲間がいませんでした。なので、監督決定当初はまず、スタッフを集めることから始まりました。
今一緒に活動している人達は、ロケハンや撮影許可交渉、リハーサルの手伝いや撮影準備など、真剣に取り組んでくれていて、僕一人ではできなかった事ばかりです。撮影に向けて、段々とチームワークもよくなってきていると感じています。
僕はキャストもスタッフのうちと考えているので、キャストの方々も然りです。この流れで撮影を迎えて、楽しい現場になればいいなぁと思います。
勿論、現場の楽しさが映画制作の目的では決して無いのですが、どうせなら皆に楽しい想いをして欲しいです。
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2008 年 8 月 17 日
僕は今回の「カヲリの椅子」の監督決定以前にも、数本の自主映画を制作しています。
しかし、これまでの作り方と最も違う点があります。それは、『原作がある』という事です。
これが、ショートストーリーなごや映像化事業の主旨でもあるのですが、何しろ初めての経験なので、最も僕を悩ませています。
小説を映像化するという事は、オリジナルの脚本から映画を作るよりも大変な事だと、今ひしひしと感じています。小説を読む時点での想像は人それぞれで、それらに近付く事はできません。そして現在あるものにも、限りがあります。限りがある実際のものを、どう取り込んでいくか、それを今模索しているところです。
そんな僕に最も強い味方となっているのが、小説のモデルとなった円頓寺商店街と、グループホーム円頓寺の方々です。
シナハンやロケハンでお会いした方々は、皆さん映像化事業に理解を示してくれて、非常に協力的です。何しろ小説のモデルとなったこれらの場所の協力を得られなければ、映画化はまず不可能です。本当に感謝しています。
映画版「カヲリの椅子」は、現在の円頓寺商店街やグループホームの魅力を取り込む事で、より良い映画になります。協力していただいている方々の為にも良い映画を作りたい。これまで感じた事の無い程、使命感や責任感も感じ始めています。
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