パリで再会

2008 年 12 月 18 日

ただ今、パリの国立装飾美術館(ルーブル宮内)で、日本人の物づくりの中にみられる「感性」に着眼した大規模な展覧会が開催されます。 この企画でサウンドデザインを手がけた阿尾さんが、サウンドチェックのためパリに来ました。 阿尾さんは、私の作品の録音技師さんです。阿尾さんは俳優さんたちの声を聞いただけで、微妙なコンディションがわかるので、安心して任せられました。東京で、俳優さんたちとアフレコをやってもらいますが、もちろん私はパリにいて行けないので、阿尾さんにお任せです。阿尾さんの3日間という短いパリ滞在は、ほとんど私とのアフレコ打ち合わせで終わってしまった気がします。 ごめんね,阿尾さん、でも又来て下さい。

奥田さん、阿尾さんと続いて、1月には撮影アシスタントの竹島さんが、ロケでパリに来るかもしれないそうです。撮影後こんなに時間を空けずに撮影スタッフとパリで会えるなんてうれしいです。

録音だけでなく、カメラの猪本さんも、すごく仕事がやりやすかったです。私が無理かなと思いながらも”こんなことできます?”と聞くと、たいてい”わかりました、やりましょう”と答えてくれる。とても頼りになりました。 撮影直前に頂いたメールが、すごく励みになりました。”映画を作るのはいつも大変です。でもなぜか何とかなってしまうのが不思議です。予算が少なくて出来る事と出来ない事の現実はありますが、志は高く持って頑張りましょう”

撮影中にふと思ったのが、日本の現場ではみんな監督のことを名前で呼ばずに、”監督”って呼ぶんですね。多分フランスだけでなく、外国でも監督のことを”director”と声をかけることはないでしょう。すごく日本っぽいなあと思いました。

“熊の神” キャスト紹介

2008 年 12 月 8 日

今回は、”熊の神”のキャスト紹介です。

ヒロイン役は藤田陽子さん。熊の隣に並んで様になる女優さんというのがまず第一の条件でした。藤田さんの場合それに加えて、宮崎アニメの声優でもいけそうな、すてきな声の持ち主だったのが決め手でした。

主人公の母役には、山口美也子さん。一日だけの撮影でしたが、迫力ある演技で母の存在を印象づけたのは間違いなしです。

そして、原作には登場しない隊長と部下役に渡辺一志さんと岸建太郎さん。渡辺さんは、本業は監督さんですが、以前からその演技力を高く評価していたのでお願いしました。渡辺さんには、シナリオ第一稿を書いてから、書き直す度に読んでいただき、その都度、率直で的確なアドバイスを頂き、大変助かりました。

岸さんは、普段とても優しい人なのに、演じると鬼のように怖くなるので、そのギャップに笑いがとまらなくなりそうでした。 藤田さん、渡辺さん、岸さんとは、最後の最後までシナリオについて話し合い、妥協せずにやれました。いい経験でした。

“街灯りの向こうに” 出演者紹介

2008 年 11 月 26 日

今回、俳優さんたちにはとても恵まれました。 演技はもちろん、人柄もすてきな人たちばかりで、仕事がしやすかったです。

ここで、出演者の方々の紹介です。今回は“街灯りの向こうに”を。

ヒロインは中村優子さん。河瀬直美さんの”火垂”で見てすごいなあと。私がいいなあと思ったシーンのほとんどがアドリブだと監督から聞き、さらにびっくり。こんなにいい感じにアドリブができる女優さんとやってみたいなと思ってました。その自然体な演技は期待を裏切りませんでした。

その彼氏役には、原作にはない架空の人物、ジャン・フィリップを演じてくれた、ヴァンソン・ジリ。フランス人の彼氏にしようと思ったのは、日本語ぺらぺらの俳優ヴァンソンと知り合いだったから。彼を想定してシナリオを書きました。ヴァンソンと友達でなかったら、この役は存在しませんでした。

お父さん役には奥田瑛二さん。初めてお会いした時には、片目を怪我されていて、自分で描かれたかわいい目の絵がついた眼帯をされての登場で、お茶目な方だなと思い、クランクアアップの次の日に我が家にお祝いのお酒が届いた時には、そんなお心遣いができるなんて、男前だなあと思いました。

その奥田さんと数日前にパリでお会いしました。パリで行われた日本映画のフェスティバルに、奥田さんはご自身の監督作品2作と一緒に招待されていたのでした。撮影以来10日振りにパリで再会の祝杯をあげました。久しぶりに飲み過ぎて、翌日は二日酔いです。 

次回は“熊の神”の出演者紹介です。

撮影終了

2008 年 11 月 17 日

長いことご無沙汰してしまいました。 やっと撮影が終わり、パリに戻ってきました。 撮影前、撮影中は、本当に忙しくて、ブログの更新はできませんでした。 やはり2作品を一度に撮るのは本当に大変です。 ただ、スタッフや機材のことを考えると、どうしても一気に撮らなくてはいけない状況でした。(正直、1本に集中しておいた方がよかったのかなと。。。)

今回”熊の神”と“街灯りの向こうに”という、2つの全く違った作品を撮るにあたり、全然違う大変さがありました。 “熊の神”では、ほぼ室内ばかりの撮影でしたが、近未来の設定ということで、大道具、小道具、衣装の準備が大変でした。かたや“街灯りの向こうに”は、そのような事前の準備は少なかったのですが、公共の場での撮影が主だったので人目を引いてしまうし、しかも野外が多かったため、すぐに外が暗くなってしまう今の時期は、時間との戦いでした。

今回たくさんの人たちにこの作品に関わっていただきました。みなさんに助けられてなんとか撮影を無事終了させることができました。この場を借りてお礼を述べさせていただきます。どうもありがとうございました。

オーディション

2008 年 10 月 14 日

撮影日が近づいてきました。毎日あわただしくて、ブログの方もなかなか更新できなくてすみません。

先日、子役の女の子と、そのお父さん役のオーディションをしました。

来ていただいた皆様、お忙しい中ありがとうございました。子役候補の女の子達は、みんな小さいのにしっかりしていて驚きました。今時の子供達は3,4つ習い事をしているのが当たり前のようで、いろんな特技を見せてもらえて楽しかったです。ダンスを踊ってくれたり、空手の型を見せてもらったり(大人も真っ青ですよ。将来の夢はアクション女優だそうです)、バレエのパを教えてもらったり、いろいろ楽しませてもらいました。(別に特技を持ってる子を選びたいとかではありませんよ。知らない人たちの前で、自分を見せれる度胸があるか、ないかが知りたいだけです)

近い将来、戦争が起こって、食べ物がなくなった時の心配をして、みんなのために食べ物を作る工場を建てる大計画を語ってくれた小さな女の子もいました。

自分が小さい時は、世界の将来なんて考えたこともなく、ぼーっとした子でした。一日一回は学校で泣いているような子でした。みんな将来が楽しみです。オーディション会場を貸していただいた名古屋市青少年文化センターの吉澤館長(とっても、すてきな方です)がおっしゃっていたように、もしかしたらここから、未来の女優さんがでてくるかもと、ひそかに期待してます。

 

ロケハン 2

2008 年 9 月 26 日

 昨日は奈良の制作スタッフに加えて、撮影監督の猪本さんにも名古屋に来ていただき、みんなでロケハンをしました。猪本さんは私が好きな作品を何本も手がけている方で、今回一緒に作品を作れるのがとても楽しみです。

自分なりに絵コンテを作り、それをもとにロケ地を回ったのですが、猪本さんから自分では思いつかなかったアイデアなどを出してもらったりして、いろいろ考える要素ができました。慌ただしかったですが、充実したロケハンでした。

(予算が無いのに、やりたいことがたくさんあって無茶を言う私に、猪本さんはあきれてるはずですが)

夕暮れのテレビ塔からの景色がとてもきれいでした。

メインキャストもほぼ決まったのですが、皆さんのスケジュール合わせが難しそうで、心配です。

一緒にやりたい人ばかりなので、なんとかなって欲しいです。

名古屋の映画

2008 年 9 月 12 日

 

日本に戻ってきました。日本はまだ暑いですね。パリは涼しいぐらいで、日本との温度差に風邪を引きそうでした。

撮影予定2ヶ月前をきり、忙しくなってきました。制作スタッフが再び奈良からやってきてくれて、一緒に名古屋の映画制作に協力してくれそうな所へ足を運びました。その度に言われたのが、名古屋は映画制作をしている人は少ないし、映画で飯食ってる人は皆無に等しいねえということです。(やはり皆さん、東京に出て行ってしまうんですかねえ。ちょっと寂しい。)それでも、ほんとに映画が好きなんだなあと思わせる人にはたくさん会いました。そうゆう方たちとお話しするのは楽しいし、パワーをもらえます。

せっかく、地元名古屋で映画を撮れるチャンスをいただいたので、いいものが撮れるよう頑張りたいです。ロケ地はほぼ決まりましたが、後は撮影許可の問題です。原作にTV塔やJR駅など公共の場所が多く出てくるので、ちょっと心配です。ただ、今回の企画は実行委員会に名古屋市も入っていることもあり、スムーズに行くことを期待してます。

みなさん、町で撮影現場を見かけても、邪魔だなあと思わず、暖かい目で見守ってあげてくださいね。

CG

2008 年 8 月 27 日

今回の作品は、撮影は日本で、ポストプロダクションはフランスで、というのが前提です。

自分で編集はしますが、その他の作業はフランスの知り合いに頼むつもりです。(やはりフランスの方が知り合いが多いので)今回2作品監督するにあたって、大きな挑戦は“熊の神”という、近未来の設定の作品を作るということでしょうか。今までは、小さなCGを作中に入れたりしたことはあるのですが、それはどちらかといえば、撮影後に、撮影中にできなかったことを修正するために使うことが多かったのですが、今回は最初からCGを使うことを前提に、準備を進めていかなければなりません。(名古屋が凍り付くという設定は、実写では無理です。しかも撮影は10月!)

とゆうわけで、、今回のCGを担当してくれるフランス人の友人に会ってきました。撮影前に打ち合わせがあるかないかで、彼の仕事量が大きく変わってくるらしいので、よーく話し合わなければなりません。話しながら、私が思っていた技術的にできることとできないことが結構違っていました。ハリウッド映画のようなすごいことはできませんが、それでも、テクノロジーの進歩はすごいなあと感心しました。どんなものができるかは、自分でも楽しみです。

ロケハン

2008 年 8 月 21 日

ちょっとの間里帰り。という訳ではありませんが、パリに戻ってきました。2週間ぐらいの滞在予定です。

日本にいた時はあまりの暑さに体力消耗していましたが、こちらは涼しいを通り越して寒いぐらいです。

こちらに戻ってくる前に、奈良から制作スタッフのかなえさんとなおきくんが名古屋に来てくれて、3人でロケハンをしました。

今回2つの作品をほぼ同時に撮影することもあって、ロケ地の数も結構あって大変です。いつもはシナリオを書く時に、いかにロケ地の数を少なくするか、もしくはそれぞれのロケ地が近くにまとまるように話を考えるのですが(ロケ地が複数だと機材の移動とか大変ですからね、時間もとられるし)、今回は原作の中に登場する場所が決まっているので、そんな訳にはいきません。公共の場もあるし、撮影がスムーズにいくとよいのですが。(そうゆう意味ではいつも、撮影しやすい話を考えるようにしていて、最初から自分に制限をつけている気がします。ちょっと悲しいですが、限られた予算と撮影日数でできるものと考えてしまいます)

暑い中のロケハンでしたが、和気あいあい、楽しかったです。2人が来る前に1人で大まかなロケハンはしていたのですが、一人では気づかないような場所を新たに発見できました。基本的に制作スタッフが奈良にいるので、やりとりが遠隔ですが、こうして名古屋に来てもらって、直接会って打ち合わせをすると、改めて私を助けてくれるスタッフの存在を心強く思いました。もちろん、地元の協力も大きく、今回のロケハンの情報も近所のおじさん、おばさん、中学の同級生、高校の同級生などなど、その中でも力を発揮してるのが、母の中学の同級生のネットワークです。本当に皆さんに感謝です。今後も懲りずによろしくお願いします。

シナリオ

2008 年 8 月 11 日

 やっと“熊の神”と“街灯りの向こうに”のシナリオの第1稿ができました。これから、いろいろ手直しはしていきますが、とりあえずほっとしてます。

 フランスではいつも、フランス人のパートナーと一緒に書くので、今回も彼に助けてもらいました。もちろん、彼は日本語は全くわからないので、まずは原作を全てフランス語に翻訳することから始まり、2人でアイデアを出しながら(パリと名古屋の遠隔で)フランス語で書いていき、最終的に日本語に翻訳するというやり方です。傍から見たらなんてめんどくさい事をしているんだーと思われるかもしれませんが、私にとっては一人で書くより断然いいです。日本人の私が思いつかないようなアイデアを出してくることもあります。(それが使えるか、使えないかは別にして)

 ちなみに今回初めて日本語でシナリオを書いたので、まず書式がわからず、結局フランス方式で横書きにしてしまいました。普通は日本人なんだから縦書きらしいです。横書きシナリオを読まされたみなさんごめんなさい。